<東方ラヂヲ和歌集 ~Vocal Arrange Musics~ ライナーノーツ>

//11/11 14:30更新//

・はじめに

 おはようございますな方も、こんにちわの方も、こんばんわな方もー、
 とりあえず( =´ω`)ノシってコトで。ラヂヲ和歌集主犯を務めさせて頂きましたすし~です。
 この度はCDを手に取って頂き、本当にありがとうございました。

 あれから半年。
 大変遅くなりましたが、CDブックレットには収録できなかったライナーノーツをお届けします^^
 ようやく無償交換期間が終わりましたし、丁度良いタイミングですよね?^^;


東方ラヂヲ和歌集 ~Vocal Arrange Musics~ ライナーノーツ



■01.恋色魔砲(ラストスパーク)

  東方永夜抄より恋色マスタースパーク
  lyrics:漂流いかだ arrange:篠螺悠那 vocal:すし~
  ...and this song is tribute to : Unknown


・漂流いかだ

 良くも悪くも一番最初。私の作詞のすべてはここから始まった。
 ……それだけに、思い入れの深い一曲です。
 永夜抄での発表後、非常に多くの人が詞をあてているわけですが、
 それらのうちで一番最初に発表した歌詞だと言う自負もあります。
 (私が知ってる限りでそれ以前には、聞いたことはなかったような)

 永夜抄で初めに聴いた時には本当に背筋に冷たいものが走りましたね……
 元の『恋色マジック』が大好きな曲だっただけに。
 そして原曲(特にPMD版)を繰り返し聴いてるうちに、サビの部分が
 『♪まわれ、火の玉~ まわれ、火の玉~~』
 ……と聴こえるようになってしまったのが、実は恋色魔砲の原点。
 魔理沙がなんか滅茶苦茶楽しそうに炎の魔法でも使ってる雰囲気が伝わりますね(何
 ……そんな幻聴。
 幻視って書くと格好いいのに、幻聴って書くと格好悪いのは何でだろう。

 ちなみに、2ループ半で中途半端に永くなってるのは、原曲の構成通り歌える曲に
 したかったと言う事と、最後に魔砲をぶっ放して終わりたかったと言う事情があります。
 魔理沙好きの端くれとして思いのたけをぶつけたわけですが……いやはや。

 さて、すし~のあぷらじっ! Vol.37をお聴きになった方にはおわかりになるかと思いますが、
 この曲は愛すべき友人に対して捧げるためにも、特別な想いを篭めて書いた一曲です。

 ……友達って、なんだと思いますか?
 たとえ言葉が通じなくても、たとえ逢うことがなかったとしても。
 ほんの一瞬だけ心が通じ合ったなら、それはみんな友達なんだと思います。

 『想いは力になる』

 生きている者の自己満足であるとしても、私はこの詩をそんな想いで書き上げました。
 いつか巡る輪廻の先、再び見えるときのために。
 そしてまた、いつか再び笑顔で語り合えるために。
 改めて、この曲を創り上げた3人(私を含めれば4人)に、お礼を申し上げたいです。


・篠螺 悠那

 こんにちは、皆さん縞パンは好きですか? ―なんでもないです。

 すし~さんの方からお誘い受けまして急遽参加させていただくことになりましたが、
 ボーカルモノの曲なんて作るの初めてだったのでかなり苦戦しました。
 結果、ユーロともトランスともつかない、なんだこれ。切腹。
 KORさんの歌詞とすし~さんの歌声に酔いしれて、僕の音に萎えて下さい。
 天まで届け、僕らの想砲。


・すし~

 ステキに格好良すぎるアレンジと、切なくも素晴らしい歌詞に、
 ホントにウチが歌っていいんだろうかって思ったくらいでした^^;
 声域ギリギリな曲なんで、高音域の伸ばしとか歌うのが難しかった!

 この曲、ホントはウチではなく彼が担当する予定でした。
 あまりに信じられない事実を受け止めつつ、この曲を何としてでも世に出すために、
 みんなで頑張った思い入れの1曲の完成。

 還らぬ友人へ捧ぐ、想いの言霊。
 あなたの意志、確かに受け継ぎました。

■02.無可有の郷 ~ Promised Mountain

  東方妖々夢より無何有の郷 ~ Deep Mountain
  lyrics:漂流いかだ arrange:みずきともえ vocal:天戸屋 成


・漂流いかだ

 雪に埋もれた白き世界。
 そこには何もない。
 何もないからこそ、そこには希望がある。
 『白』は希望の色。何も示されない色。全てを内包した色。

 ……っと、まぁ、妖々夢を起動して一面を始めるたびに、この希望を感じずには居られないそんな私。
 紅魔郷では冒険の高揚感、永夜抄では冒険に先立つ不安感と不思議感。
 妖々夢では、冬と言う白色の世界を描き直すと言う希望を感じてたりします。
 歌詞も、そう言った雰囲気で作詞してます。
 じっくり歌詞だけ眺めると、結構悲愴な歌詞だったりするかもしれませんが、
 少なくとも主役(歌ってる側)はそんな悲壮感を微塵も感じさせません。
 溢れているのは、悲壮感ではなく、『希望』です。

 ……お気づきとは思うのですが、この希望を与えている原動力は私の歌詞よりもむしろ、
 編曲を行われたみずきさんと歌を実際に歌われている天戸屋さんのお力に依る部分が大きいです。
 お二人のお力には、本当に脱帽です……深い感謝と畏敬の念を。
 ちょうど今も私、聴き返しながらこの文章を書いてるんですが、
 自分の歌詞なのに涙ぐんでしまってて(涙苦笑

 そうそう、東方的な観点からこの歌詞にコメントを。
 曲は妖々夢一面の二人……チルノとレティの物語を意識して『ました』。
 実際は歌詞を書いているうちに、より純粋な『想い』として昇華した部分があります。
 なので、特にあの寒い奴らを意識しなくても聴ける曲になっているのではないかと想います。

 溢れる希望はとても眩しくて真っ白だけど、触れれば融けてしまう雪のような、そんな儚さと繊細さ。
 描かれる想像の世界は真っ白で、そこに白い色彩を散りばめた世界もまた真っ白で。
 そこに更なる色彩を散りばめるのは、聴き手の方々なのだと想っています。


・みずきともえ

 ひっそりとサークル活動をしております、LOVEマシーンのみずきともえです。
 ずいぶん前からすし~さんとは知り合いだったのですが、
 なぜかここに呼ばれてそのまま参加してました(ぉ
 この曲はもともと出来てる音にボーカルを付け足した感じですが、
 結果的には「無何有の郷」完成版といった感じになって満足です。


・天戸屋 成
 

■03.レイラの霊気琴 -phantom solo-

  東方妖々夢より天空の花の都、幽霊楽団 ~ Phantom Ensemble
  lyrics:神依レラ arrange:Yuel Y. Layra:深麻 由幸 narration:Yuel Y. violin:Bonnie


・神依レラ

 テーマは「妖4面」「テルミン」「ソロ演奏」「歌詞カードの表記と違う歌」
 4面道中最後の、音楽がループするあたりの演出。
 あれには、本気で泣けてきた。
 そんな雰囲気を。

 大昔に描いた東方タロットの「レイラの霊気琴」
 そのうち歌にしたいなー。
 ……を実現。

 なかなかに難産。
 アレンジャーさんと私との均衡点がなかなか見つからず。
 あれこれリテイクをお願いしたりで。
 えーっと、いろいろ苦労かけました。
 あー。
 でも、その甲斐あって、なんとか納得できる形になったから。
 よかったよかった。

 一部、歌詞カードの表記と、実際に歌ってるものが違う。
 ってのをやってみた。
 ほら、漫画でよくあるルビみたいな。
 「あいつ」と書いて「魔理沙」ってルビが振ってあるような。
 だから、あの歌詞カードは誤植じゃないんですよ?
 あとは裏の意味とか。
 「心だけは あたたかい」「家の中は 寒くても」

 没になった、最後の締め。
 魔理沙「うるさいなぁ、またお前か。
  勝手に鳴るのはいいんだけど、もうちょっと静かにして欲しいぜ」
 「……あー?
  どこかで聴いたことのある曲だな。忘れたけど」
 (ぎぃー、ばたん)


・YuelStudio.org

 Bonnie:
 「レイラの霊気琴」のViolin(ドイツ語ではGeige)担当のBonnieです。
 今回初参加させていただきました。バッハの曲の中に出てくるようなヴァイオリンのオブリガートが
 好きで、そう言う扱いの曲だと意欲がわきます。某地方アマチュアオケで弾いていますが、
 クラシック以外の曲で参加も楽しいですね。また、機会があればよろしく。

 深麻 由幸:
 演技は向いてない!と思いました。。(くるくる、の方がもっとアレですけども)
 何度も何度も試行錯誤しながら歌ったので、すごく思い入れのある曲です。

 Yuel Y.:
 はじめは幽霊楽団メインの編曲にしようかなぁ、とか思ってたんですよ。
 でもレラさんの指定がSound Horizonっぽくって事だったので、
 そんな感じに作ってみました。
 尤も、ナレーションの胡散臭さが不足気味なのは否めないですが。
 所でこの曲、Logic Express 7 + POWERCOREで作れる作例のような気がしました(ぇー
 いつものようにViolinは生、その他のパートはリアルタイム入力+クォンタイズです。
 流石に管楽器は手元に無いので録音できませんでしたが。

■04.命務『一日千愁』

  東方妖々夢より広有射怪鳥事 ~ Till When?
  lyrics:つきなみなつき arrange:TeK vocal:すし~


・つきなみなつき

 挑戦。
 今までやらなかったこと、出来なかったことをしようと。

 これは早々に曲のイメージが決定していました。
 企画の話を頂いた時に「編曲さんにだいぶ任せきった曲の詞を書く」と決めてました。
 ZUN氏の作曲の中にはもちろん、ちょっとかなり詞を書くといった
 楽しみ方の出来ない曲も当然あるわけで。
 そういった制約から手を出せなかった曲のひとつ「広有射怪鳥事」に、
 さっくりと白羽の矢を立てました。

 で、後はご覧の通りの詞です(笑)
 元々、「広有」のアップテンポから、忙しなく働く妖夢の姿を連想していたので、
 詞自体はさほど苦労なく完成したような。曲との合わせ込みは苦心しましたが(w

 詞のコンセプトはつまりタイトルです。
 普段はタイトルに苦しむんですが、この詞はさくっと決まりました。

 上記した通り、編曲さんに任せきってしまいましたので、
 TeKさんにはだいぶ苦労をかけさせてしまいました。どうもすみません。
 そして、こんなに素敵なメロディを付けて下さって、本当にありがとう。

 ところで「命務」は「みょうむ」です。「みょんむ」じゃありません。断じて(笑)


・TeK

 楽しげな歌詞に原曲がシリアスなので、どうしようかなっと悩んだ挙句出た答えが、
 主旋がある部分の主旋以外全部オリジナルというスタイル。
 歌詞だけ見て作った“A”
 元からある“サビ”
 この二つをつなげなきゃいけない“B”
 割と何とかなったかなぁって思ってますが、みなさんいかがでしょうか。


・すし~

 アレンジも歌詞も見事な原曲破壊系!
 3人の個性がぶつかりあったらこんなんなっちゃいました(笑)

 この曲はTeKとんからかなりの指導を頂きまして、
 譜面変更やリテイクの嵐だったことを覚えています^^;
 担当した4曲中最も大変だったけど一番納得してる出来ですね^^
 今までの歌い方や考え方が変わりましたヨー。

 Jazzyでみょんな1日をちょっと覗いてみませんか?

■05.くるくる☆めいど

  東方紅魔郷よりメイドと血の懐中時計、月時計 ~ ルナ・ダイアル
  lyrics:神依レラ arrange:TeK Sakuya & Remilia:深麻 由幸


・神依レラ

 テーマは「みんなのうた」「わりと必死なメイド長」「まあ、その」
 メイドロック(ルナダイアル)で歌作りたいなー。
 紅魔館の主人はあんなんだから、みんなのうたノリかなー。
 さーくや。
 ……ルナダイアルって、歌う場所ないよなぁ。じゃあメイドと血も混ぜて。
 くるくるるー。
 はい、できた。
 私の中の「東方」って、だいたいこんな感じ。

 加速したり、くるくる中にレコードノイズ混ぜてくれ、とか。
 あれこれ注文したけど。
 1発で、予想をはるかに上回る素敵アレンジが。
 恐るべし。
 「ずずずずず」「ぶーーーー」は私が録ったやつ使ってー、とか。
 微調整してもらって、すっきり完成。

 没になった、最後の締め。
 (ルナダイアル最後~頭部分)
 私は瀟洒なメイド 咲夜よ☆


・TeK

 当初提示されたデモテープを最適化、注文どおり作成って感じでした。
 みんなの歌風につくってっと言うことだったので・・・

 “宇宙人のテレパシー”とか
 “SOSペンペンコンピュータ”とか
 “コンピュータおばあちゃん”とか!!

 を参考に・・・
 って、まぁ、みんなの歌というかテクノ歌謡ですが(笑)

 最後に「ゲートリバーブ最高!」とだけ言っておきます。


・YuelStudio.org

 深麻 由幸:
 最初っから最後まで大変でした。。。
 間合いを取るためだけに入れておいた担当じゃない声がそのまま使われしまって
 へたくそすぎて、どうなの!な会話の掛け合いが、難しかったです・・・
 だんだん音が上がるメロディが面白いんですが、歌う方はたまったもんじゃありませんでした(笑)

 Yuel Y.:
 これ、録音大変だったよ……

■06.千夜月夜 ~ Story Telling

  東方永夜抄より千年幻想郷 ~ History of the Moon
  lyrics:陸名 宗二 arrange:みずきともえ vocal:すし~


・陸名 宗二

 『千年幻想郷 ~ History of the Moon』のアレンジです。
 前半は昔話のように、これまでの経緯を語り聞かせるような詞に、
 後半は永琳→輝夜の大好きだコールになっております。あとは、幾らかのワードトラップというか、
 隠語が混ぜてあるので、暇な人は解析してみるのもいい暇つぶしになるかもしれません。
 Story Tellingなので、黒服サングラスオールバックの人を想像しながら聞いてみてください。
 きっと奇妙な世界というか、幻想郷に行けるかも知れません。行けないかも知れません。


・みずきともえ

 曲のベースは自分が前にアレンジしたモノと一緒なのですが、
 ところどころ付け足したりして、歌モノとインストとの違いを微妙に出しています。
 こっちの曲の方を先に手がけていたので、初めての歌モノと言うこともあって
 (プレビュー版は除いて)、エフェクトなどでも遊ばせてもらいました。


・すし~

 心地よくてノれるメロディと、永遠亭の物語を綴った歌詞。
 東方作品の中で唯一涙した名曲を歌える日が来るなんて!
 練習してた当初は感極まって中断したもんですよ(つД`)

 コレも声域ギリギリで難しい曲でしたが、
 所々にちょっとした歌い方でウチなりの表現をしてみましたー。
 結果、アレンジャー泣かせの録音データが出来上がり^^; イヤホントすみませんでした;

 月を見ると、あの日を思い出す。そんな日があったっていいじゃないか。

■07.反魂桜華蝶

  東方妖々夢より幽雅に咲かせ、墨染の桜 ~ Border of Life
  lyrics:陸名 宗二 arrange:Yuel Y. vocal:深麻 由幸 guitar:DeepSpeeD bass:Yuel Y.


・陸名 宗二

 以前、あぷらじのカラオケライブで歌って頂いた
 『優雅に咲かせ、墨染の桜 ~ Border of Life』の詞の完全版です。
 タイトルは霊夢のテーマ曲(?)『二色蓮花蝶』のパクリオマージュです。
 “り”で韻を踏み2回繰り返す、というルールで作詞してましたが、
 「ひらり」「ふわり」「ゆらり」「きらり」辺りでネタが尽きました  orz
 “り”で韻を踏む単語は他にもあるのですが、どうも前後としっくりこなかったりで……。
 曲の最後の方は、穏やかな桜吹雪の中、妖夢が幽々子様におもいきって告ってるような
 イメージを浮かべてもらえれば幸いです。


・YuelStudio.org

 深麻 由幸:
 この曲は音域が広くて録音が大変でした。。。
 でも歌詞の響きだとかがとても素敵で、その雰囲気が出るように
 頑張ったので、少しでも伝わればいいな、と思います。妖しげな感じ?、に!

 Yuel Y.:
 よくある私の曲のパターンを踏襲してます。
 プレビュー版ではベースはシンセベースの打ち込みだったのですが、今回は普通に弾いてます。
 いつもと違うとすれば、マルチエフェクタとアンプを通してから録音し
 てる事でしょうか。まぁ大した事無いんですが。
 陸名さんの歌詞は結構好きです。また次のCDでも是非詞を提供して頂きたく。

■08.燦詞『四響八謡詠夜唱』

  東方永夜抄よりシンデレラケージ ~ Kagome-Kagome
  lyrics:つきなみなつき arrange:gp-ln vocal:すし~


・つきなみなつき

 総括。
 今の自分の中にあるものを詰めるだけ詰め込んだもの。

 製作が先に決まった紅詞・命務が紅・妖だったので、じゃあ永夜抄より、三部作揃い踏みで、と。
 というわけで「東方永夜抄」の象徴的楽曲である「シンデレラケージ」を相手に、
 永夜抄の展開自体を建前に置き、その裏に紅魔郷・妖々夢に掛かる言葉を盛り込むという
 我ながら無茶な作り方をしました。
 うん、タイトルの「響」は「(紅魔郷の)郷」、「謡」は「妖」にかかっています。
 「四」「八」にも永の組/キャラ数以外に意味があるよ。

 上記のようなコンセプトを取ったが為、とにかくこの詞は本当に詰め込むだけ詰め込みました。
 作詞作業は三篇の中で一番楽しんで(=苦しんで)いたと思います。
 日本語って素晴らしいね。

 ちなみにこの詞の一番のこだわりどころは「互い手を取る一人と一人」だったりします。
 二人、ではなく、一人と一人。
 永夜抄プレイヤーキャラ同士の間柄は、そう表現されるものだと思うんですよ。

 そして。そんな自分の詞のイメージにぴったしの素敵な曲を作って下さいました
 編曲担当のgp-lnさんに心より御礼申し上げます。
 ヴォーカル担当にすし~さんにはギリギリのタイミングでフレーズ変更とか無茶言ってしまいました。
 あの時はすいませんでしたー。

 そしてそして。「今後はタイトルに変な漢字/難しい漢字を使うまい」と
 心に決めたのでありました(苦笑)


・gp-ln

 全国のあぷらじファンの皆様、ご機嫌麗しゅうございます。
 普段はサークル「NeuzKraft」とかいうところで、同人活動をさせて
 いただいている、gp-lnと申します。

 すし~さんとは、昨年末のコミケではじめてお会いしたのですが、
 かねがね噂に聞いていた通り(どんな噂なのやら)、非常にツンツンした頭の、
 怖^H^H優しそうなおにいちゃんで。
 …いや、すし~さんの容姿ではなく、曲のコメントを(ぉ

 …この曲、非常に難産だったことだけは記憶しております。
 それこそ、gp-lnの鳥頭でも憶えている程度に(ぉ
 (難産の理由は聞いちゃイケナイ)

 ともかく。
 楽しく聞いていただけたら、それ以上は何も望みますまい。
 もちろん、編曲作業も、楽しかったですよ。
 (…苦しかった部分は黒歴史(略


・すし~

 FC音源ベースのユーロビートに、スペルを詰め込みまくった歌詞。
 永夜抄屈指の名曲が興味深いアレンジになるとわー^^

 ZUNさんの曲らしくやっぱり声域ギリギリなのに加えて、
 低音部分が多い、息継ぎがしづらい。おかげで歌う側も大変デシタ(笑)
 ハモりはCD収録では初経験。難しかったけど楽しかったのですよー。
 てか、最初と最後のパート。締切蝶ギリギリになって
 差し替え依頼をしちゃいまして大変ご迷惑様でした:y=-( ゚∀゚)・∵;;

 もう1つのシンデレラケージをあなたに。

■09.紅詞『スカーレットナイト』

  東方紅魔郷より亡き王女の為のセプテット
  lyrics:つきなみなつき
  arrange:merveilles.org from riri.us chained with illespeed featuring ayano.czkey and VeiL
  perform:merveilles.org from riri.us chained with illespeed featuring millefeui.frontgrass


・つきなみなつき

 原点。
 一番思い入れのある詞だから。

 この詞のみ完全な書き下ろしではありませんで。
 つきなみなつきの処女作である「畏詞『こんなに月も紅いから』」を再構築したものです。
 コンセプトは「レミリアお嬢様の素敵に無敵な弾幕夜会」。

 東方和歌集のお話を頂いた時に、最初に作ろうと思ったのがこの「紅詞」でした。
 この曲が、この詞が、そしてノリのいい萌えDJがいなければ(笑)
 きっと今この場に自分はいなかった筈です。
 そういう想いもあって、是が非でもこの詞を作りたかった。
 もし(当時、同様に「セプテット」の詞を書いていらした)陸名さんと
 かぶってたら殴り合ってでも奪い取るつもりでした。かぶらなくてよかった(笑)

 編曲さんには途中かなり無理を言ってしまったんですが、
 にも関わらずこんな素晴らしい曲に仕上げて下さったことに心から感謝しています。
 merveilles.orgの皆さんは神様ですよ。

 この曲が出来たと同時に、自分の中でも大きなものがひとつ、形を成して終わった感じです。


・merveilles.org

 Nous sommes heureux si vous voudriez ceci. Bienvenue au monde de merveilles.org.

■10.妖々夢 ~ Reverie or Old Memory

  東方妖々夢より妖々夢 ~ Snow or Cherry Petal
  lyrics:漂流いかだ arrange:gp-ln vocal:深麻 由幸


・漂流いかだ

 死生幻想詩歌(以前書いたネクロファンタジアの詩)と、
 どちらを収録させていただくか最後まで迷った一曲。
 ネクロファンタジアは言うまでもなくあぁ言った曲なので、正反対の性質の2曲で迷いました。
 最終的には、自分の力を試したいとも思い、
 あえてこちらの一曲を新たに書き下ろさせていただきましたが。

 コンセプトは『東方曲ではない東方の歌詞を書くこと』でした。
 少女たちのいわば夢の世界を描いたのが幻想郷の物語であり、東方の物語(一部曲解あり)。
 なら、その後……夢から醒める瞬間を描けないだろうか……
 東方の物語はきっと、終わらずに続いて行くことでしょう。
 では終わらない世界の後を描いたらどうなるのだろう……?

 ある意味で、この和歌集の最後を飾らせて頂いたのは、必然だったのかも知れません。
 ……もっとも、私自身はトリを勤める事に対して大焦りでしたけれども^^;
 そう言えば、今回最初の一曲と最後の一曲担当だったのですよね……
 この世界への入り口と出口の境界、上手く護れたんでしょうか、私。

 さて、上でも触れたとおり、ちょっとだけ少女(※幻想郷基準)じゃない歌詞になってます。
 ましてや幼女ではないです。100歳越えてる少女の歌でもないです。
 もっとも、ずっと変わらず純粋な心を持ち続けてる……そんな人の詩。それだけは、間違いないですね。

 静かにそよぐ風に触れながら、記憶のアルバムのページをめくる。
 ……なんとも、私の歌詞はいつも儚さとかそんなのがテーマな気がします。
 必ず何処かしらに傷心が入ってると言うか何と言うか……
 でも、傷心から来る絶望を描きたいわけじゃなく、そこから進む新しい光の方がメイン。

 もしも次の機会があるなら、ストレートに熱血系な歌詞でも書いてみたいですね。
 書けるのかどうかって言う疑問は兎も角。
 幻のボツ曲、『超機兎人・優曇華覚醒!』でもリテイクするかな……いや、アレはなかった事に^^;
 そろそろこの曲と関係なくなってきましたので、それでは。


・gp-ln

 全国のあぷらじファンの皆様(略

 元々原曲は、子守唄風味のメロウな(略
 なので、けだるさを感じさせつつ、そこそこに盛り上がる感じでの編曲を目指してみました。

 うたが入ったところで、全然ふいんきが変わった辺りで印象に残っている…そんな感じで。


・YuelStudio.org

 深麻 由幸:
 リズムが入らなくていっぱいいっぱいで聞き苦しいんですが
 難しいながらもすごく楽しく歌えた曲でした!
 繰り返しのリズムが可愛くて好きで、す!

 Yuel Y.:
 割とメロディラインが始めつかめなかったので歌唱指導に苦心しました。
 録音自体はそんなに難しくなかったんですけどね。

 担当全曲総評:
 曲作るのより、楽譜を作る方が大変だったような気もします(ぉぃ

■Art works

  ひろさと - Booklet p1, Backinlay
  相馬郁也 - Booklet p2-11, Art Direction
  すし~ - Booklet p12
  神依レラ - CD label
  陸名 宗二 - Inlay


・ひろさと

 ジャケット:
 すしーさんからお誘いを受けまして参加させて頂きました、「ひかげのその」のひろさとと申します。
 なんか最初にお話が来た時は、
 大丈夫なのかなあ…
 こんな特にサークル活動してるわけでもない(当時)、野良絵描きに…。と思ってしまいました(汗

 で、絵のほうなんですけどタイトルが「東方ラヂヲ和歌集」ということで、和風な感じかなあ、と。
 で、和歌なので幽々子さん、と妖夢。
 幽々子さんなので桜。という連想ゲーム?
 例大祭、桜の季節はちょっと過ぎちゃってるかなあと思ったんですが、
 偶然にも花映塚の方も桜がモチーフ(レーベルとか、起動画面とか)だったりして。
 びっくり(描いたの花映塚の名前すら出る前だったし)。

 バックインレイ:
 表がそんな感じなので裏は賑やかに花見かなあー、とか。
 キャラのチョイスは一応曲にあわせたつもり…です、自分なりに(霊夢は「妖々夢」で)。
 たくさんのキャラを画面に入れたりとかってあまりやったことがなかったので
 結構たいへんでした…構成とか。
 これのキャラ部分はポスターにも使わせて頂きました。
 …は良いんですけど、使いまわせたのは線画だけで結局もう一度塗るはめになったり
 …あはは。


・相馬郁也

 えーどうもこんにちは、今回「あぁとでぃれくしょん」なる
 良く判らない事をやりました相馬郁也と申します。
 具体的に何をやったのかと言うと、イラストレーターの皆さんが描いたイラスト等をブックレットや
 インレイ等に収まるように素材をこねくり回しました、そういう役回りでございます。

 そんな日陰で何やらゴソゴソやってる様な野郎が、何故ライナーノーツを書いているのかと
 問い詰められそうなんですが、その辺の苦情は全部すし~さんに丸投げと言う事でお願いします。

 で、東方ラヂヲ和歌集ですがみなさん如何でしょうか?(と自分が言うのもなんですが)
 参加クリエイターの「俺…東方大好きだよ!」という想いが伝わっていましたら、自分としても
 (ちょっと)頑張った甲斐があったなあ…なんて柄にもなく感傷に耽ってしまうかもしれません。
 まだ手に入れてらっしゃらないでコレを読んでいる「小説は後書きから読む派」の方は是非、
 一度再生すればスピーカーやヘッドホンから溢れ出る「東方好き」のエネルギーを感じて見て下さい。
 それではちょっと長くなりましたのでこの辺で、また何処かの隙間でお会いしましょう。

 っと、隙間と書きましたがうどんげ最萌主義者なのでー
 …ああ、うどんげのスカートの中でお会いしましょう!!(´∀`)


・すし~

 ウチの中で東方の歌姫っつーたらこの2人なのですよー。
 最初はシャウト合戦してるのにしようかなと思ってましたが、
 楽曲制作していくうちにコラボレーションというイメージに合わせ、
 普段じゃ見られない仲良しな2人を表現してみました^^

 今回のCDらしいイラストが描けてマンゾクー(・∀・)


・神依レラ

 レーベル:
 絵描くなら、神綺様だなー。
 あれ、神話幻想ってなかったよなー。
 ま、いいよね?

 そんな感じで、半無理やり神様。
 ブックレット裏のミスティアの、その末路。

 没になった、とある曲。:
 大人の事情ってやつで、泣く泣く未収録の曲が。
 タイトルは「万年中国飛翔」。
 そう、アレですよ。アレ。
 ちょうど最萌があったから、flashで作ろうかー。
 しゃきーん。はい、できた。
 まあ、その。


・陸名 宗二

 インレイを担当させてもらいました。
 このインレイを描いた当初は某サントラからインスパイアされてたのですが、
 最近この手のインレイ増えましたね。きっとみんなインスp(ry

・さいごに

 総勢20名による夢の競演は如何でしたでしょうか?
 たくさんの想いですごい量のライナーノーツになっちゃいましたねっ。
 あの頃の記憶が蘇りますよー(しみじみ)

 そして、このライナーノーツに合わせて、関わって下さった、購入して下さった皆さんへ、
 感謝のお礼として、陸名 宗二さんmerveilles.orgの皆さんから
 「ボーナストラック」を作って頂きました! お忙しい中対応頂きありがとうございましたっ。
 お気に召して頂けると嬉しいですよー^^

   →ボーナストラック ダウンロードページへ


 絵と声のスキルしかない自分がフルボーカルCDを作ろうと発起した昨年の夏。
 この作品が出来るまで、たくさんのハードルを越えてきました。
 楽しいこともあれば、悲しいこと、無茶を言ったり、意見がぶつかり合うことなど様々でした。
 それでもここまでのモノになったのも、諦めずに作っていけたのも、
 たくさんの方々からアドバイス、協力を頂けたおかげです。本当に感謝してもしきれません。

 そして、例大祭では意図しないノイズが混ざってしまい大変ご迷惑をおかけしました。
 あれから様々なご協力によって、修正版を出すことができ、
 無償交換を展開することができました。今考えるとアリエナイくらいの頒布回数でしたよね^^;
 最後の恋色マジックでも持ってきて下さって、申し訳ない気持ちとありがたい気持ちでしたよ!

 さいごに、今回関わって下さった、そして購入して下さった皆さんへ、
 本当にありがとうございました(ペコリ)


 少しでも、この想いが伝わって下さっていたら幸いであります。